第二部 人とのかかわり

22.野川にまつわる伝説二つ
 22-2.真姿の池伝説

〈伝説〉真姿の池

 嘉祥元年(848)のこと、とても美しい若い娘が重い病気にかかりました。娘は、くすりを飲みつづけましたが、さっぱりきかなく、ほとけさまにおすがりする以外にはないと考え、武蔵の国の国分寺にやってきました。
 薬師さまの前にぬかずき、一生けんめいにお祈りすること21日、そのとき、童子がとつぜんあらわれ、娘を池のほとりまでつれていき「この池の水で顔を洗いなさい」といって姿をけしました。池の水で顔を洗った娘は、みるまに、美しいもとの顔にもどったといわれます。このことから、この池を「真姿の池」というようになりました。